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きなウエートを占めている。日本の芸能の成立の中で教育とのつながが深い問題がある。オーケストラで見ると、自主公演がちょっと減って24%。ジャンルによりますけれども、主催公演というグラフで言うと、個々のソリストとか、あるいは邦楽とか日本舞踊とかを含めていますので、手打ちの自主公演が多くなるということがある、どちらかというとプロフェッショナルな集団として成立すればするほど、ちょっとレベルが違うんですが、自主公演が少なくなっていく。これは非常に苦しい経営だから、限られた人間で運営されていて、外からの注文に応じて公演する方が経営的に楽である。オーケストラだと24%が自主公演で、残りが売り公演。一般というのは公立文化施設とかからの注文を受けてのもの、青少年は青少年を対象で、あとオペラ、放送からの発注みたいな形で成り立っている。児童演劇で言うと、半分ぐらいまで幼稚園、小学校、中学校、高校などの主に学校。次に鑑賞団体が20%、自主公演が10%ぐらい。劇団とかのプロフェッショナルな集団で言うと、作品をつくるため最初の仕込みに膨大な経費が要る。数千万ないし億円をかけて1つの作品を仕込んで、それをまず最初に地元で公演なりして、残りの経費を100回とかの売公演をやることによって回収しないとやっていけない。日本の場合パトロンが少ない、いなかったということがあって、そういう形態をとらざるを得なかったという問題がある。
ジャンルによって少しづつ状況が違って、ポピュラーもツアーを組むときはかなりの投資を最初にして、ある程度回らなきゃできないという問題がある。
劇団は、年1作品ないし数作品を本拠地でつくる。最近その本拠地を、ある劇団は盛岡で初日をあけて全国に回るとか、つくるところを保証してくれる、あるいは施設提供してくれるところがあって、そういうことをやろうという動きがさまざまに起こりつつある。基本的に、最初に数千万円の経費を、補助金がでない限りは全部売ることによって賄わないと、作品自体がつくれないし、やっている人間の生活もできなくなるということがあります。
組織形態を見ますと、演劇、音楽、オペラ、舞踊系統は主にカンパニーという、組織が作品を創る。演じる人間とかが集まって作品をつくる、というのが基本的な構造である。
後ほど紹介するデータベースで言うと、劇団は全国で存在の確認ができているだけで2000以上あるんですね。それで協会組織、日本劇団協議会、日本児童青少年演劇劇団協議会というこの組織が芸団協に入っているんですけれども、そこの協会組織に大体150劇団ぐらい入っていて、大体東京、大阪、名古屋、あと児童劇は全国的に札幌とか福岡とか主要都市に散っている。そういう構造で2000の大ピラミッドがあって、150ぐらいがプロフェ

 

 

 

 

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